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公安ちゃん

Author:公安ちゃん
ムジチの音楽活動の紹介や日々の生活の話題を提供しています。ブログを通じて、読者との憩いの広場になれば、うれしいです。

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『母の思い出:第五十九話「Never on Sunday(日曜はダメよ)」』
dvd-never_on_sunday.jpg

大学生だった兄が、松山の電気屋で、<レコード・プレイヤー>なるものを買ってきた。
全部プラスチックだったが、家でレコードが聞けるとは、考えてもなかったので、嬉しかった。レコード針も金属ではなかったので、どんな音がでるのだろうと、早速、家族皆で聞いて見た。まあ、それでも、そこそこの音が出て、聞けなくはなかった。父や母も、「こんなレコードでも、いい音がでるものやな。」と感心していた。
 そのプレイヤーには、付録として、赤い薄っぺらの<ソノシート>が付いていた。それを掛けて見ると、<Never on Sunday>と言う曲が流れてきた。英語の歌なので、意味はよくわからなかったが、非常に明るく、軽快な歌だった。説明書によると、この歌は、<日曜はダメよ>と言う映画の中で歌われた、主題曲のようだった。歌っているのは、ギリシャ人の大柄な女優らしく、写真で見ても、金髪の派手な顔をしていた。世界的にヒットしていると書かれていた。
 英語の歌を聞くのも、珍しかったので、何度も、何度も掛けて聞いた。この歌を聞くと、何か希望が湧いてくるような、元気を貰えるような気がした。
 当時は、家の中も、学校も暗かった。これと言った楽しみもない時代だったので、こんな音楽でも救われた気分になれたのだ。
 それからしばらくして、兄は、大学を卒業すると、大阪の会社に就職が決まったのだ。
私も早く、家を出たかった。四国の大学は嫌だった。少なくとも、四国から出たかった。そのためには、四国より遠くの大学を捜して、受験して合格する以外に道はない。高校を卒業する次の年には、<東京オリンピック>が開催されることが決まっていた。とにかく、今の状況から抜け出すには、大学に受かるしかないと思った。
 この<日曜はダメよ>と言う音楽は、私にとって、将来にかすかな希望を抱かせるような、そんな歌だった。私は、レコードを聞くと、気持ちを切り替えて、机に向かい、必死の思いで勉強したのだった。









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